海外ミステリ好きとして、ちょっと興味が湧いた一冊。
内容は興味半分面白さ半分興ざめ大半というところか。

以前読んだ辞書の告発本もそうだったのだが、最近、この手の批判本を読むと、途中から苦痛に感じてきて、読みたくなくなってくるようだ。
内容の問題というよりは、著者の人柄のせいではないかと、今回から勝手に思うことにした。
文章のすきまから滲み出ている雰囲気というか感じというか、ようするに波動が悪いような気がするので、自分にとっては精神衛生上あまりよろしくないようなのだ。

誤訳指摘本として出版し、数々の英文解釈の誤訳を指摘しながら、「原文は未入手未確認」と言い放つ箇所が多かったようだが、これは如何なものだろうか。。。
翻訳者の肩を持つつもりもないし、著者の言っていることはみな正しいのかもしれないが、やっぱりなんだか釈然としない感じがする。
おまけに、ミステリ好きなら作品が何なのか判るようなバレバレの書き方をしていながら、批判対象を伏せていることを、「心温まる配慮」(文章そのまま)だと書いているが、何をかいわんや、である。
ずっと我慢して読んでいたが、この行で、ぶち切れた。
(もっともこれはあとがきなのだが。。。)

家には置いておきたくないので、捨てようかとも思ったが、翻訳を志している人であれば、参考になる箇所も多少はあるかと思うので、欲しい人がいたら差し上げるが、如何?>S嬢M嬢