大好きだったシャーロット・マクラウドが亡くなったそうだ。享年82歳とのこと。今日の朝、会社の友人が教えてくれた。
ここ数年、新作が全然出ていなかったので、寂しく思っていたのだが、これで新しい作品が出ることは永遠になくなった(T-T)
せめて既刊の分だけでも翻訳して欲しいものである。

セーラ・ケリングシャンディ教授のシリーズも良かったが、アリサ・クレイグとしてのカナダのミステリも好きだっただけに、残念でしょうがない(T-T)

ご冥福をお祈りします。

以降に長文を追記。
画像はシャンディ教授物の中でも一番のお気に入りの表紙だった「蹄鉄ころんだ」。暗い絵が多い天野さんがこれほど天真爛漫な絵を描いてくれるのもシリーズの魅力のひとつだった。(後は「敵は海賊」だけだろうか)
バラクラヴァ農大スヴェンソン学長などの、強烈なキャラクターも忘れられない。

もうひとつの筆名アリサ・クレイグで書いていたシリーズは、どちらもカナダが舞台になっている。
ひとつはジェネットとカナダの騎馬警官のマドックのシリーズ。
もうひとつはディタニーと彼女の住むロベリア・フォールズの住民達がしっちゃかめっちゃかをするというシリーズだ。(一応モンクもいますけどね)この村はカナダの東部オンタリオ湖付近の架空の町という設定である。

マクラウドの描く人物や町や村の情景は、同じカナダのモンゴメリが書いた「赤毛のアン」のような、と言ったら多少雰囲気が分かって貰えるかもしれないが、普通の人が非常にユニークで、退屈そうな日常生活や繰言も何とも言えない「おかしみ」があった。
彼女の作品には、珍妙な住民や彼らの起こすトラブルや噂話や食べ物やハーブティーやキルトや何やかや、その他諸々がそれこそてんこ盛りに出てくるが、それが後の展開の意外な複線になっていることもしばしばであった。

ディタニー物の「山をも動かす」や「レシピに万歳」「キルトは楽しい」もそういう田舎暮らしの普通の生活の一面が堪能できる作品である。
一方、騎馬警官であるマードックが活躍するシリーズの方は、彼の家族(全員著名な音楽家)がわさわさ出てくる「ブラスでトラブル」が特にお気に入りの作品だ。音楽一家の中で、唯1人、音痴だったため、騎馬警官になったマドックが、その家族に翻弄されるところがまた良い感じなのである。

今夜は、彼女を偲びながら、カモミールティーを飲んでいる。(夜中だし)
明日は、彼女を偲びながら、久々にたんぽぽコーヒーでも買いに行こうかな。。。