この表紙をみかけて、もうすぐお正月だなーと思って購入
昔は、お正月などに親戚が集まると、よく百人一首で遊んだものだった
お寺に遊びに行った時などにもよく遊んだ記憶がある
実家にあった百人一首は、実は今では自分の手元にあるのだが、残念ながら、その後は一度も遊んでいない
最低でも読み手と取り手で3人いないと出来ないし、百枚の札を広げられる空間がなくては成立しないので、なかなかやる機会には恵まれないのだった
全部を諳んじているワケではないのだが、途中まで言われれば、今でも後の句は不思議と結構出てくるもののようである
そんなことを考えながら読んだ

この本は、副題に「王朝文化の系譜」とついているように、各々の歌の解釈ではなしに、その歌が詠まれた時代の背景などについて語っているもので、なかなか面白いものだった
筆者が述べていた箇所で特に面白いと思ったのは、栄耀栄華を極めた人より、六歌仙を始めとして、不遇を囲った人の歌の方が多いという記述部分だった
某推理作家が述べていたように、百人一首というものが、実は「不遇の人々」の言霊を鎮めるために編纂されたものだったとしたら。。。という推理はあながち間違いではないのではないか、などと考えて、またまた楽しくなってしまった