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今話している言葉の中から「っ」が消えてしまったら・・・というお話
筒井康隆の「残像に口紅を」を思い出したりしたものの、まったく異なる物語だった
(当たり前だ(^_^;)
なんと作者はドイツ人である
(語学−日独英仏伊−が堪能なんだそうだ)
成人してから日本語を学んだことが日本語に対する鋭い感性を引き出したのか、比較文学を専門としていたせいなのか(でもハーバード大では経済学を修めている)、それとも言葉遊びが好きな家系で育ったせいなのか、とにかく理由はよく判らないが、日本語の音に関する感覚がスバラシイ

“あ”さんは自慢好きのおじさん
“こ”さんは村一番の長老で一番賢い
“は”さんはお金がない(けど笑うことが大好き)
“か”さんは自信があまりなく、哲学者みたいに何でも疑う性格
“し”さんは代々資産家で海をこよなく愛している
“て”さんは手先が器用で飛行機も作れるが高所恐怖症
“み”さんは五十音村一番の美人

−如何であろうか?

ある夏の夜、五十音村の宴会の席で、小さな子供の“つ”は、みんなに「音が出ない言葉なんて文字でも何でもない」と笑われてしまい、酷いショックを受ける
そして翌朝『僕はあまり大切ではないので、消えることにしました。さようなら』という置き手紙を残して失踪してしまった
そして日本人の言葉の中から「っ」が消えてしまった・・・というお話
まずはご一読を!