5
ミステリーランド(かつて子どもだった大人と少年少女のために刊行されているシリーズ)
装丁がナイス
加納さんの書き下ろし新作ということで、思いっきり期待しながら読んだのだが、期待通り、非常に面白かった
子供の目線からみた、日常の謎や人生の無常や様々な人間関係が、ストレートに語られていたのが、とても良かった
そんなこと有り得ないだろうとか思うことがあっても、それはそれ
好みは分かれる作品かもしれないが、非常に楽しい1冊である
かなりお薦め(^-^)
主人公の東京育ちの少年が、転校先の北九州で、方言に色々と翻弄される場面がある
私も同じく新社会人1年生時代に、会社の標準語が九州弁だったせいで(先輩と同僚がほぼ全員九州出身者)先輩から指示された言葉が判らず、途方にくれたことがあった
入社後に判ったことなのだが、九州出身とかいう会社の役員のつてで、うちの会社の九州人割合は、東京の会社にしては有り得ないほど高かったのである(8割以上)
面接時の役員は東京が地元の代々木区民とかだったので、入社するまでまったく気が付かなかったのだが、ぶっちゃけ、地元というか東京からの採用者は私の世代が最初だったらしい(^^;;)
東京の会社に就職したはずなのに、標準語が九州弁っていったい・・・と悩んで、五月病になるかとマジで思ったほどだった
そんなこんなしながらも、その後数年で博多弁と小倉弁と大分弁の差が微妙に判るようになったし、鹿児島弁と熊本弁はまた微妙に系統が違うなーなんてことまで理解できるようになっていたので、習うより慣れろとはよく言ったものである

さすがにもう殆ど忘れてしまったが「ちょー」「とっとーと」「なおしといて」「穴ほぎ器」「しゃーしー」「びったれ」などに翻弄された当時の自分を思い出しつつ、今となってはとても懐かしい言葉の数々に、思わずニヤリとしてしまった