一条天皇と后たちのものがたり−という副題がついているが、まさにその通り。
平安時代好きの私にとっては、とても楽しい本だった。友人からの借り本なのだが、これは買わねば、と思った。
小さい頃から枕草子が大好きだった。それは子供の頃大好きだった大和和紀の『ラブパック』という漫画の影響が大きかったこともある。枕草子は漫画の中の世界と同様に生き生きとした平安の宮廷世界を鮮やかに教えてくれるお話だった。
子供の頃から百人一首は親戚の集まりでは人気の娯楽だったし、平安時代の言葉や文化や風俗については、時代劇と同様にかなり馴染みのあるものだったのである。
というわけで、清少納言の薫陶よろしく、中宮定子や一条天皇の仲の良さをいやという程刷り込まれていたため、定子の晩年の行は、判っていたこととはいえ、やはりかなり胸に堪えた。
晩年の清少納言が結構幸せだったのでは、と書いてくれていたのが嬉しかった。
そういう風だったせいか、源氏物語は好きでも個人としての紫式部は今でも嫌いである。
そもそも道長が天下を取っていた時代に、中宮彰子の女房という有利な立場で、負けて弱者になった定子の女房をこき下ろすとは、まったくもって言語道断。根暗で高ビーのくせにうんぬんと、それくらい気に入らなかったワケなのだが、今回本書を読んでみても、やっぱりその意見は変わらなかった。
幼少時の刷り込みというものは、かくも強固なり、というところか(^^;;)