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あさのさんの短編集である。
野球を愛する人間を巡る10の物語。
天才と呼ばれる者もいれば、補欠選手にすら選ばれないで高校の3年間を終える者もいる。今回は女の子が主人公になる話もあった。全てのお話に共通するのは、みんなが心底野球を好いている、というその1点なのだ。(みんな過疎地の弱小高校という共通点もあるが、それはまた別件と言うことで)
野球は万人が楽しめるスポーツだし、やる方だけでなく見る方も十分楽しめる。まさに『筋書きのないドラマ』なのだということを、久しぶりに思い出した。
はやく文庫になって欲しいものである。
野球を愛する全ての人にお勧めしたい。