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夏から夏へ『一瞬の風になれ』で高校陸上選手達の姿を描き、本屋大賞&吉川英治文学新人賞を受賞した佐藤さんが、今度は日本代表の陸上選手達に焦点をあててノンフィクションを書いた。
本書は、去年の大阪世界陸上で2日連続で日本新をたたき出した男子4継(4×100mリレー)のメンバ(塚原直貴、末續慎吾、高平慎士、朝原宣治)と、控え選手(小島茂之)の5名が、世界陸上を経て北京五輪を目指したその期間、何を考え、何を悩み、何を行っていったかを、インタビュー記事と練習観察風景を中心に描いたドキュメンタリーである。
インタビュー以外の部分はおおよそ「一瞬の風になれ」と同系の雰囲気だったが、静かに淡々と流れていくその語りは、乾いても湿ってもいず、絶妙な調子を保っていたように思う。おそらく佐藤さんがアスリートやその周辺の人たちに対して感じている敬意と愛情のようなものから滲み出る何かが、上手く働いていたのではないかと思われる。その淡々とした調子で語られるエピソードは、思った以上にじんわりと心に沁み入るものだった。
本書を絶賛していた友人が「北京五輪前にこの本を読んでいたら…」と言っていたが、まったくもってその通りかと。
とはいえ、今読んでも来年読んでも、彼らの凄さや偉大さが変わるものではなく、読後の感動もまた同様だろうと思われるので、興味のある方は一読をお勧めする。

なお、昨年の大阪世界陸上HPがまだ残っていた。
たまにはやるじゃん>TBS。
コピペして飛ぶべし。

■世界陸上の写真色々(朝原の勇姿とか)
http://www.tbs.co.jp/seriku/blog/pnews2007090121.html

■4×100mリレーの試合動画
http://www.tbs.co.jp/seriku/movie/player/mp.html?xml=http://www.tbs.co.jp/seriku/movie/player/playlists/ds/atm4011_010.xml

■試合後の4人揃ったインタビュー動画
http://www.tbs.co.jp/seriku/movie/player/mp.html?xml=http://www.tbs.co.jp/seriku/movie/player/playlists/20070901-6.xml