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ピギー・スニードを救う話 (新潮文庫 ア 12-12)久しぶりのアーヴィングである。短編集はお初であった。エッセイと書いてあったので、かなり心惹かれて買ったのだが、エッセイと言えそうなのは冒頭の表題のみで、当初はややガッカリもした。とはいえ、読み進むと如何にもアーヴィングっぽい作品ばかりだったので、結果的にはそこそこ満足な内容だったかと。
『ガープの世界』の作中作品や、作中作品にしようと思ってボツにした作品などが入っていたりするので、コアなファンには嬉しい短編集かもしれない。
表題作である『ピギー・スニードを救う話』はかなり好みの作品で、同じ文章の繰り返しが多いのが結構気に入っている。この作品を村上春樹が訳したら、果たしてどんなになっただろうと考えるのも、ちょっと楽しいかもしれない。
個人的イチオシは『ブレンバーの激論』。実は家人が話題のご主人と同じタイプに属しているので、興味深く読み進んだが、彼らの突飛な考え方にはかなり吃驚してしまったし、家人なら彼らの意見をジョークか何かだと考えて鼻も引っ掛けないと思うので、十人十色というか、国が変われば意見も変わるというか、面白いものだなーと思った。彼らがアメリカの代表とは言わないが、それでもマイノリティに対するアメリカ人の考え方に対する認識が、少々変わったような、そんな気もした。
あと『もうすぐアイオワ』のような「如何にもアメリカ」っぽいタイプの小品って、何だかんだ言っても結構好きなんだよなぁと、自分の好みをいまさらながら再認識した。