e4a0b6ef.jpg 湯の峰温泉@奥熊野に行ってきました。
 最近は世界遺産の方がクローズアップされているようですが、そもそも日本最古(1800年以上)の歴史がある温泉地なんですね。小栗判官蘇生の地という謂れのある霊験あらたかな温泉でもあります。事実、胃腸や傷に非常によく効く薬湯であることは、確かかと思います。
 というのも、家人は胃腸(食道にも)に速攻で効く効用を何度も実感しているようですし、私は夏に訪れた際、地元の藪蚊にさされて足が腫れ上がった時につぼ湯に浸かったら、普通なら温泉の熱で更に熱をもって腫上がりそうなところなのに、逆に腫れがすっと引いて瞬く間に痒みが収まった、という体験をしたので、しみじみその薬効を実感しています。
 温泉のお湯で炊くお粥やお豆腐がまた美味しくて、ここにずっといると体の中まで綺麗になっていくような気がします。
 小栗判官物語は、小栗判官が敵方だった相模の国の横山氏に毒殺されかかり、半死半生になったところを、その横山氏の娘である照手姫に助けられたが、助けた照手姫も勘当されたため、その後色々な苦難に会い、一時2人は別れ別れになってしまうが、周囲の助けもあって、結果、重病人の小栗を車に乗せて、照手姫達が車を引きながら何とか霊験あらたかな熊野の湯の峰温泉までやってきて、つぼ湯で湯治をしたところ、49日で蘇生した、という筋が有名なようです。
 お話としては照手姫が遊女に売られて川に投げ込まれたり、小栗判官は半死半生じゃなくて既に死んでいて、神のお告げで死体を車で引いてあげると、引いた人に良いことが起こるとか、色々な逸話があったりして、全てが伝説なのか、どこかに何かの真実があるのか、その辺はよく判りません。
 とはいえ、横山氏の滅亡は鎌倉時代の初期であり、小栗判官の時代は既に室町時代だったということからも、物語が史実ではないことは確かなようですが、相模の国は私の出身地でもあり、照手姫の伝説は地元に色々と残っていますし、横山には今でも親戚が住んでいたり、私の出身校があったりもするので、小栗判官と照手姫の物語は、伝説とはいえ、とても身近に感じるのでありました。
 伝説はまあさておき、薬効は確かなものだと思いますので、熊野詣の機会がありましたら、ぜひお立ち寄りのほど、お勧めいたします。
 湯の峰温泉は熊野本宮から車で10分程度の場所にあり、バス便なども出ています。