金田一先生追悼シリーズ第2弾。本日読了。

反省してみませんか? というと少々反発したくなってしまうのだが、それよりは、振り返ってみませんか? と言った方が良いような内容であった。
日本人の感性から発する「日本語という言葉」について、色々と振り返らせて貰ったような気がする。

語彙の豊かさがその国の文化を示すと、よく言われるが、日本には四季があり、自然を愛でる文化があるせいか、自然をあらわす言葉が非常に多いようである。魚や木の名前は、それこそ数え切れない。
英国で林といえば、たった4種類しかないそうだし、カナダの紅葉は赤一色で、紅葉の錦という日本の彩とは違うらしい。
日本で非常に少ないのは恋愛関係の言葉だそうで、これについては、やはり圧倒的にフランスが多く、イタリアなどのラテン系の国も健闘しているのだそうだ(笑)。

料理言葉については、フランスや中国が多いのは当然だろう。日本では、焼き方の言葉は少なく、お湯を使う言葉(煮る、茹でる、沸かす、炊く)が多いとのこと。水が豊かで農耕民族であったせいなのかもしれない。
ちなみに狩猟民族だったアイヌ人の言葉の場合、焼く言葉や内臓や体の部位などの言葉が日本語より豊富なんだそうだ。例えば、親指のマタの部分に名前がついているらしいが、熊の手のその部分は、非常に美味しいのだそうだ。

ちょっと振り返って眺めてみた日本の言葉は、非常に綺麗で豊かであった。(^-^)